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  • 2011年03月06日《校長コラム》  学園だより 卒業号

    マザーテレサの言葉に想う
         ~生きる目的とは~

      校長 シスター斎藤 翠

     21世紀が10分の1経過した2010年の春、学園は50年の伝統を礎として、次の50年に向け元気一杯新しいスタートを切りました。二度目の春を迎えた今も、つい先日のように思えます。
     いろいろなことにチャレンジしてきたこの一年でしたが、学園の「生徒、職員、保護者の方々」のトリプル・パワーの支えのおかげでここまで歩んでくることができました。順風満帆というよりは、むしろ向かい風への挑戦の真っ直中にあって、このトリプル・パワーへの感謝は言葉に言い尽くせません。
     そして、この三月、記念すべき第50期生の巣立ちを祝う日も間近かに迫り、感慨もひとしおです。
     そこで、学園から羽ばたいていく卒業生と、新しい次の一年へと成長していく在校生の皆さんに、常に心に留め、考え続けてほしい私の想いを綴ってみたいと思います。

     宇宙の彼方に光る星
     青い地球は水の星・・・・
     人は何故 地球に来たの
     どこから来てどこへ行くの
     何の為に生きていくの

     これは「水の詩」(Water Song)という歌の冒頭の一節です。「なぜ」「どこから~どこへ」「なんのために」と畳みかけるように問いかけていますが、答えは、そう簡単ではありません。人は、すぐに答えられない問いには時間をかけて長く付き合うこともなく、得てして心の隅へ追いやってしまいがちです。そして、この種の問いには答えを出さなくても、人は格別に困ることなく生きていくことができます。
     しかし、実はこの問いかけへの答えこそが私たちの人生の「核」であり、私たちが存在している目的を求めていくうえでとても重要な鍵なのです。簡単に出せる答えではありませんが、セントヨゼフの皆さんには、敢えてこの問いと向かい合い、本当に意味のある人生を歩んでほしいと願っています。
     学んで生きる、すなわち学生である皆さんは、なぜ勉強するのか、その目的をじっくり考えたことがありますか。
     マザーテレサが来日され、上智大学を訪ねられた時に、一人の学生が尋ねました。
    「日本で勉強というと受験勉強のことになります。それは一流の大学に入り、一流の企業に就職するためです。それは一時的な詰め込み主義の勉強で、心の糧も得られず、余り価値がないように思い、時々空しく感じてしまうことがあります。本来の勉強とはどういうものなのですか。」
     マザーはゆっくり、噛みしめるように、「よい職に就くことが勉強の目的ではありません。より良い人間に成長することが目的なのです。もし勉強する目的がいい大学に入るためだけとか、よい仕事を得るためだけというのなら、それは間違いです。私たちは、より大いなる愛のために、世の中の役に立てるよう、より深く、広く理解できる人になるために、成長しなくてはなりません。なぜなら神様は、私たちに知性や心をくださったのですから。知性や心は学問し、成長するために欠かせないものです。人は勉強することで成長していけます。人は自分の知性と心を磨き、与えられた才能(タレント)を充分伸ばし、発揮させることができるのです。それは、より良い人間、社会や出逢う人々の役に立てる人間になるためであり、そうすることによって自分自身も幸せになり、周りの人々をも幸せにできるのです。」と、微笑みと共に力強く宣言されたのです。
     「空しさ」を感じ始めていたこの青年は、マザーに問う前に自分の心と知性の叫びにすでに気付いていたのかもしれません。そのことに誰よりも早く気づかれたのがマザーだった気がしてなりません。
     人は時折、目的と、その目的を達成するための目の前にある具体的な目標とを混同してしまうことがあります。神様から限りない可能性をいただいている皆さんは、全力を駆使して、自分が目指す有名大学に、そして有名企業にも、揺るぎない価値観と自信を持ってチャレンジしてください。それは素晴らしいことです。ヨゼフの皆さんなら必ずやり遂げるでしょう。ただ忘れてならないのは、大学合格や就職内定が人生の目的ではないということです。これらは、いつの日か人々の役に立てるように、専門的知識や技術を身に付け、社会で実践できる自分に成長していく「目的」のための準備、すなわち、具体的な目印である「目標」なのです。セントヨゼフの皆さんは、この「目的」と「目標」の違いをよく理解し、人生の真の目的をいつも見失わないでいてください。
     経済(お金)が玉座に鎮座し、拝金主義のウイルスが世界に蔓延している現代、お金さえあれば欲しいものが手に入る、楽に生きていける、そして幸せになれるという偽りの図式が闊歩しています。実はお金と幸せはほとんど無関係なのです。マザーテレサのお言葉のように、神様からいただいている知性と心を100パーセント開花させて、世界のどこかであなたを待っている人々の役に立てるよう、学生である今こそ、全力で努力しましょう。生きる意味と目的がここにあります。他者の役に立とうとする生き方があなたを幸せにし、出逢う方々に幸せをもたらすのです。

  • 2011年03月06日《校長コラム》  卒業式スピーチ

     今、校庭では、紅梅、白梅が、その香りと華やいだ色で春の訪れを告げています。桜も蕾をふくらませ、春への準備に勤しんでいるようで、新しい生命への躍動が伝わってまいります。ご来賓の方々をはじめ、保護者の皆様をお迎えして、本日、ここに第50回高等学校卒業式を挙行できますことは、学園一同にとりましても、大変大きな喜びでございます。
     ご来賓の皆様には、公私共にご多忙の中、ご臨席賜りまして卒業生の門出をお祝いいただき、厚く御礼申し上げます。
     保護者の皆様には、お嬢様が立派に成長されて、つい今しがた卒業証書を手にされました姿をご覧になり、そのお喜びもひとしおのことと存じます。心からお祝いを申し上げます。お嬢様の在学中には、学園の教育に対するご理解と寛大なご支援を賜りましたことに、高いところからではございますが厚く御礼申し上げます。
     さて、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、皆さんは、学園の大きな節目である50期生として一人ひとりが卒業証書を手にし、その喜びをかみしめ、人生の次のステージに立つ希望に胸をときめかせていることと思います。
      この学園に送っていただき、ヨゼフで教育を受けたことを、ご家族に感謝!
      ここで、出逢った、先生方、友達、全ての方々に感謝!
      明日からスタートする、希望に輝く新しいページに感謝!
    今、皆さんの心の中には感謝の大きなうねりが渦巻いていることでしょう。同時に、学園からも皆さん一人ひとりに感謝を贈ります。
      あなたが、あなたでいてくださることに、感謝!
      あなたと出逢えたことに、感謝!
     私が知っている50期生の皆さんは、倫理宗教の授業で初めて出逢った中学1年生の頃のかわいい皆さん。そして、様々なハプニングで、はらはらワクワクの連続だった中学2年生のオーストラリア研修での皆さんです。その姿を思い浮かべるにつけ、今の皆さんの目を見張るような成長に感無量の想いがいたします。
     高校生になって新しい仲間を迎えた皆さんは、しっかりとリーダーシップを取り、ヨゼフの歴史にいくつものユニークな記録を残してくださいました。
     ヨゼフィンピックを生徒主体の行事として成功に導いてくださったのも、皆さんでした。また、学年の半数以上が奉仕活動”Wings of Friendship"のスポンサーだったというのも初めてのことで、学年の団結力は抜群でした。
     皆さんは、とても素直で、どんなときにも互いに支え合う温かい学年となって今日を迎えました。自分中心の "Girls"から、他の方々に気を配ることのできる "Ladies"に成長したのです。私は、そのような皆さんをこの上なく誇らしく思います。
     ”Time is money "(時は金なり)という言葉がありますが、セントヨゼフでは、”Time is life"(時は命なり)と置き換えて、時間の使い方は、神様からいただいている命の使い方なのだと教えてきました。これから皆さんが羽ばたいていくそれぞれの場で、物事の真の価値を見極めるための試金石(Touchstone)として、いつも心に留めておいてほしいマザーテレサの言葉を、皆さんの明日へのエールとして贈ります。
     「愛の宣教会」のシスター方が、カルカッタの貧しい人々にパンやスープを配るために、一日中足を棒にして働かれ、夕方、修道院に戻られると、どれほどたくさんの人々のために奉仕されたかを嬉しそうにマザーに報告されるのだそうです。
     その時、マザーが必ず問いかけられる三つの質問があります。皆さんが、いつ、どこにいても、次のマザーの問いかけの言葉を"Touchstone"、すなわち人生の基軸にしてほしいと願っています。
     その三つの問いかけとは、
     ①今日出逢った、たくさんの人々のなかで、何人に微笑みかけましたか。
     ②そのなかの何人に、ちょっと手を触れてぬくもりを伝えましたか。
     ③そのなかの何人に声をかけましたか。
     パンやスープはからだへの目に見える糧ですが、マザーは目に見えるものを越えた、精神的な命の糧について話しておられるのです。それは人に生きていく勇気を与えていくものです。人生の長い道のりにおいて、人はいろいろな辛いことに遭遇します。そんな中で、あなたの微笑みや、あなたからいただいたちょっとした温かい声かけ、そっと肩に置いたあなたの手のぬくもりで、人は力を得て、また立ち上がり、生きていくことができるのです。
     「家族」ならぬ「孤族」や、「無縁社会」という造語がさかんに使われる現代、「生きていても、生きていなくても同じ」と感じて希望を失っている人に、生きていくエネルギーを届けてください。それがあなたの「微笑み」、「温かい声かけ」、「ぬくもり」、愛と言われるものなのです。
     ヨゼフの建学の精神である「愛と奉仕」は、二つの別の事柄ではなく、一つのコインの両面のように、両方があってはじめて輝くのです。在学中に胸に刻んだこのSpiritsを携え、あなたの「微笑み」、あなたの「温かい声かけ」、あなたの「ぬくもり」を通して、愛を具体的な行動に移す時、それが奉仕となるのです。その時こそ、皆さんは「ヨゼフっ子」として、「世の光・地の塩」として輝き続け、周りの方々に幸せを届けることができるようになります。そしてあなた自身もほんとうに幸せになれるのです。
     皆さんのこれからの道が、そのような幸せで満たされたものでありますよう心から祈り、私のお祝いの言葉といたします。