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  • 2016年03月14日《校長コラム》3月14日

     私の今年度の「朝の祈り」の担当は、今朝が最後になります。本来なら総まとめの機会なのでしょうが、私はこの3月10日に新聞紙上で出逢った一人の方を、皆さんにぜひ紹介したいと思います。

     その方の名はチャオワリット・サードサマイさんです。タイの38歳の男性です。子どもたちはこの方のことが大好きで、「チャオ先生」と呼んでいます。タイの首都バンコクを流れるチャオプラヤ川沿いの185世帯のバンプーンスラムにある、子どもたちが学んだり遊んだりできる学童クラブ「放課後学校」を自ら経営しています。子どもたちは学校に着くなり、「チャオ先生!」と抱きついていきます。公共の施設を教室に使っていますが、普通の教室の半分ほどの広さです。

     チャオ先生ご自身、スラムで生まれ、軽い脳の障がいもありました。間もなく両親に捨てられ施設で成長されました。ある日、彼は気づくのです。スラムの現状をよく見つめてみますと、全てをあきらめ何もせず死を待つだけの人がとても多いのです。

     「境遇に負けちゃだめだ。施設の子だって立派な人間になれる」と決心し、勉強に励み大学へ進みます。

     「そんなに貧しい身なりでも子供を教えられるの?」と周囲にからかわれてのスタートでしたが、チャオ先生の熱心な指導が口コミで広がり、最初の3人から、今は65人の子どもがチャオ先生を慕って来ています。まだ小学生でない子どもも来ています。この子たちは甘えたい盛りなのに、親は忙しくて相手にしてくれません。チャオ先生はあやしたり励ましたりして、そんな子どもたちの笑顔を取り戻します。またチャオ先生は、スラムのお年寄りの相談にも心から耳を傾け、頼られる存在になっています。

     チャオ先生へのインタビューの中で、
    「小さい頃、障がいをからかわれたり、親に捨てられたり…そんな境遇を恨んだことはありませんか。」
    という問いかけに、
    「一生懸命頑張れば、境遇なんか関係ありません。僕はそれを実践してきました。」
    と力強く応えられました。

     チャオ先生の生涯の夢は、
    「年を取ったら、貧しい子供を収容する施設をつくって、一緒に過ごしたいです。
    子どもの笑顔は世界で一番大好きだからです。」
    と語っておられました。

    チャオ先生の生き方を読みながら、私の心に浮かんできた聖書の一節は
    ―――「わたしの兄弟姉妹である、この最も小さい者の一人にしたのは、
          わたしにしてくれたことなのである。」    (マタイ25章40節)

    “ You didi it for me. ”

  • 2016年03月07日《校長コラム》3月7日

     3月は「卒業」や「学年末」など、大きな節目のときです。それだけに、皆さんの「メリーちゃん」と「ハリーくん」に登場してもらってメリハリをしっかりつける時でもありますね。

     卒業式も終わり、それぞれの夢の達成目がけて元気に巣立っていった6年生ですが、実は卒業後も8人の人が恒例の「釜ヶ崎体験」に2泊3日で出かけ、昨日無事帰ってきました。8人の内4人は二度目の参加でした。それぞれが春から専攻する自分の立場に立って、日本の社会が抱えている「格差社会」の現実を見つめ、課題をしっかり心に留める3日間を過ごしてきてくれました。皆さんの先輩は本当にすばらしく、ヨゼフの誇りです。

     先輩と言いますと、3月はまた卒業生がよく帰ってきてくれる時でもあります。先週末、「シスター、この春休み二人でカンボジアの小学校を訪問してきます!」と、昨年卒業した喜田さんとアウドゥさんが訪ねてきてくれました。二人の大学は、東京と秋田と遠く離れているのですが、卒業後も友情の絆はしっかり深めているようで、ヨゼフの友達は特別なのだそうです。

    一昨年、学園会と6年生の有志が中心になって、カンボジアの子供達のために学用品を集めたのを覚えていますか。皆さんの協力でたくさんのプレゼントが集まって大喜びでしたが、それをカンボジアにお届けする段になって予想外の経費がかかり、苦労していたのを思い出します。

     もちろん、この呼びかけのきっかけになってくださったのが、皆さんの先輩の39期生の佐藤由似(さとう ゆに)さんの講演です。今もカンボジアで国立文化財機構,国際遺跡研究室の一員としてアンコール遺跡調査で活躍しておられるかたわら、現地の子供達の教育向上のために尽くしてくださっています。

     春に訪問する二人も、佐藤さんとしっかり連絡をとって、お世話になるようですので、旅の安全はよく考えて行動しているようです。二人の心を動かしたのは、佐藤さんからお聞きした将来への夢をいっぱい持って一生懸命生きている子供達に、”face to face”で会って応援したいという、とてもシンプルな動機のようです。

     4月の始業式の後にお二人の分かち合い:プレゼンテーションを提案したのですが、残念ながら大学のほうへ戻る時期なので今回は実現できませんが、ぜひお聞きしたいですね。

     ヨゼフの皆さんは、いろいろな形で自分にできることを通して、たくさんの方々への奉仕を寛大にしてくださっていますね。何かのお役に立てることも嬉しいことですが、そこから私たちが学ばせていただくこと、教えていただくことも山ほどありますね。奉仕は関わり”relation”ですから、一方通行ではないようです。

     今回の二人も、学用品をお送りして喜んでいただけましたから、そこでピリオドを打つこともできたのですが、「ではその子達に会いに行きましょう!」と次のステップにつなげていくことが、このお二人のすごさですね。そこには時間的にも経済的にも、いろいろと自己犠牲をしなければ実現できない壁もあることでしょう。一つ一つの壁をクリアして”action”につなげていく、その若いエネルギーとみずみずしい感性にただただ感心するばかりです。