56期 加藤愛希さんのインタビュー(2019年12月23日実施)

本学園には海外姉妹大学があります。アメリカのミズーリ州に2つ(セントルイス市Fontbonne大学、カンザスシティ市Avila大学)、カリフォルニア州に1つ(ロサンゼルス市Mount Saint Mary’s大学)の3校です。それぞれの大学と提携を結んでおり、セントヨゼフ女子学園の卒業後、姉妹大学に進学にします。本校の卒業生は各大学が提供する特別制度「姉妹校奨学金」対象(現在毎年$17000〜)となります。

現在は56期(2017年3月卒業)の2名が実際にFontbonne大学に入学し、2020年の春にはJunior(大学3年生)を終えます。最近一時帰国した加藤愛希さんが学校を訪れた際、社会科の柏木香と英語科のホリングハースト ・アントニーがアメリカ生活の経験についてインタビューしました。

 

 

柏木:    そもそもセントヨゼフを卒業した後に外国の大学に行って勉強しようと思ったのはなぜですか?

加藤:    進学を考え始めているころは、日本の大学で英語が勉強できる学校に行って、1年間留学して英語を身につけて、英語を使える仕事をしたかった。自分が海外大学に進学するとは思っていなかったです。6年生の時に、授業をもっていただいた英語の先生に「英語をやりたいなら海外大学に進学したら」と背中を押され、怖かったですけれども、チャレンジしました。私の性格はすごくシャイで、自分の意見を発言するのは苦手でしたが、自分を変えないといけないと思っていました。アメリカの文化は、自分の意見を述べる環境なので、その文化に触れれば自分を変えられると思っていました。英語はもちろんですが、自分を変えるということもあって、行きました。

柏木:    アメリカの大学で勉強している時、セントヨゼフで培われた経験はどの様にプラスになりましたか?

加藤:    セントヨゼフに来ていなかったら、ここまで向こうの勉強についていけなかったと思います。もちろん海外進学に心配はありましたけど、英語のことを心配せずにすんだのはセントヨゼフで身につけた英語力のおかげだと思っています。日本人は理解力があり、文法やリーディングは大丈夫ですが、アメリカでは、その英語が使えるかどうかがポイントです。日本から来た公立の子の話から考えると、彼らは文法は強いですけど、使える英語はセントヨゼフの方が強いと思いました。中学1年生から使っていたSDリピーター(本学園で利用する英語教材の音声が聞ける機械)の英語にずっと耳が慣れているので、向こうに行っても聞くのは困りませんでした。聞くのは聞けるので、他の人が言っていることも理解できますし、買い物にも困りませんし、アメリカに行ってからセントの英語が強いのを感じました。スピーキングに慣れるのには時間がかかりましたけど。高校時代に学校で覚えた単語集の単語は今でも本当に役に立ちます。

 

 

柏木:    入学時に困ったことはありましたか?又、それをどう乗り越えましたか?

加藤:    入学した当初は、言っていることの60~70%は理解できたけど、スピーキング力は足らなかった。アメリカでは議論がメインなので、「このことはどう思う?」と質問されても、自分の意見を持っていないと言えない。自分の意見を発表する人は尊重されるけれども、静かなままだと「その人は何も意見を持っていない」と思われる。最初は発言をする時に、間違えたくないと思って、まず文法を頭の中で組み立てて発言しました。でも会話では変な間があくし、話題が先に進んで会話がギクシャックしてしまったので、「もう、思ったことをその時に言おう」と決意してから、スピーキング力が伸びていきました。1クラス一回発言をすることを目標にしました。できないときもあったから、自分の英語に自信を持つのには時間がかかった。部屋で泣いているときもよくありました。でもそのあとはスピーキング力が伸びてきて、クラスの友達と普通にしゃべれるようになった。また、最初は3ページのpaper(論文)を書くのに2~3日以上かかりました。paperの宿題は週に1回程度あるので大変だったけど、書く力もつきました。読む力もだいぶ上がりました、速く読めるようになった。

ホリングハースト:Would you recommend going abroad to study after graduating from this school?

加藤:    Totally, yes. My experiences have helped me to develop so much as a person over the last two and a half years. First, before I entered Fontbonne, I was just so shy and introverted, not good at talking with or in front of other people. I didn’t want to be like that after graduating from university and getting a job. At Fontbonne I’ve had to speak out in class, asking questions or giving my opinion, and I am now much more confident than before I went. Second, meeting people from so many other countries has helped me to broaden my perspectives so much. For example, I’ve come to understand how different people think, how they express themselves. Being exposed to different cultures makes you think about a lot of things. It made me think about my own country as well. I now understand much more about how young people are brought up in Japan, what problems there are in Japanese society. In short, I’ve become a lot more mature, so I totally recommend study abroad.

ホリングハースト:What can you tell us about the advantages of going to Fontbonne, our sister university?

加藤:    They have a lot of support, especially for international students. There is an International Office, where there are always people who can help us. We have a lot of events that help encourage the international students to get to know each other and learn about American culture and other cultures as well. I’m one of the First Leaders (the student committee that helps new international students with their transition to American university life). We organize events, like going camping or holding a Christmas party, and we invite everyone so they can all feel at home. Fontbonne is so welcoming. I’ve always felt I belong there.

柏木:    アメリカ留学を通して気づいたことを教えてください。

加藤:    日本では静かであるのは礼儀の一つです。相手の方に対しての礼儀は忘れてはいけないです。でも向こうの人はカジュアルで、机の上に座ったり、椅子の上に立っていたりする。それを見ると「日本でちゃんと育ってきたこと」を思います。本校に帰って来て、授業の最後に「ありがとうございました」と挨拶しているのを見ると新鮮に感じる。それに対して、アメリカでは自分の意見を言う環境です。日本だったら、日本の文化的なものとして異議を唱えると悪い意味でジャッジされることになる。性格もあると思うのですが、発言に抵抗が強く、理解はしていると思うし、発言したいと思っているんですけど、なかなか自分を出せないのは日本人。でも向こうは違う意見を言うと「そうなのか」と受け入れられる。他の人と違う意見を出すことで個人がユニークになる。違いが尊重される。欧米は個人主義で、日本は集団主義とよく言われているのはそういうことなのかなと思った。私はその環境の中で自分を出さなければならないという気持ちになった。

 

 

柏木:    「こんなことは考えたことが無かった」ということがありましたか?

加藤:    政治です。向こうは政治のトピックが多いです。社会問題を話すのは普通です。「日本はどんな感じなの?」と聞かれて、私はあまりよく分かっていなくて、答えられなかった。大体みんな長崎や広島を知っているけれど、向こうの人たちがそのことについて教えてもらったことと日本人が教えてもらっていることとは違う。向こうは原爆投下について「その方法しかなかった」、こっちは「被害者」という捉え方でした。

ホリングハースト:Please tell us about some of the extra-curricular activities you’ve been involved with.

加藤:    Last year I took part in the Disney Leaders program (run by the Disney Leadership Institute, made up of professionals and business leaders associated with the Walt Disney Corporation). That’s one of the programs that Fontbonne has for students who want to build their leadership skills. After I applied, we had some meetings so they could get to know us and what kind of leadership skills we wanted to improve. Then we went to Walt Disney World in Florida and attended workshops by people who actually work there. It was great to know how the Walt Disney Corporation treasure their staff and how they’ve became so successful. It was a really amazing experience.

柏木:    これからの予定を教えてください。

加藤:    2020年の夏はインターンシップを考えています。卒業後はOPT (Optional Practical Training=アメリカの大学卒業後、学生ビザで就職している学生が専攻した分野と関連のある職種で、現地で1年間の企業研修)をして、将来はホスピタリティーサービス業のような英語を使った仕事をしたいです。英語も日本語両方とも使いたいです。参考のために毎年11月の初旬に行われるBoston Careers Forum(アメリカ東部のボストンで3日開催される世界最大級の日英バイリンガルのための就職イベント)にも行ってみました。

 

加藤さん、ありがとうございました!