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在校生向け

夏休みに「海の生き物の世界」(生物系)についての特別講座を3つ開催しました。

「生物系に関心がある…」、「研究者ってどうやってなるの?」、「アザラシ・イルカ・魚が好き!」そんな思いを持っている生徒が集まり、講演会に参加しました。

 

◆8/4(金)夏期進路講演会①「アザラシが悪者!?将来お寿司が食べられなくなるかも?~持続的に資源を守るために~」
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
増渕 隆仁 先生

水族館では人気者のアザラシですが、多くのアザラシが生息している北海道では、漁業者とアザラシの間で問題が起こっていることを紹介していただきました。漁網にアザラシが入り込み、そこにかかった魚を全部食べてしまうこともあるそうです。
増渕先生は大学時代、漁師さんと一緒に船に乗り、アザラシと漁業の関係を研究し、持続的な漁業を行っていく方法を探してきました。現在では、水産資源研究所で「魚が海にどれくらいいるのか?」、「どれぐらい獲っていいのか?」を研究されています。生徒は、アザラシや水産資源の研究を学び、SDGsの目標を達成して、将来もおいしい魚を食べ続けるためにどうしていくことが良いのか、考えることができました。

 

◆ 8/21(月)夏期進路講演会②「イルカ好きがどうして魚の研究へ進んだのか?」
人間環境大学
中束 明佳 先生

イルカの研究の道を志した中束先生ですが、現在は人間環境大学で魚類を中心とした海洋生物学を研究されています。
ここまでの道のりでどんなことがあったのか、人生の選択をしていくときに何を考えたのか、講演していただきました。
将来の夢や目標が明確にある人、漠然としている人、まだ何も決まっていない人、様々な生徒がおり、自分の進みたい道がみつかったとき自分は何をしたらよいか、「やることリスト」を作成し、考えていきました。
また、中束先生経験をもとに結婚や出産・子育てで感じたことや、私生活と仕事の両立についてお話しいただきました。

 

◆ 8/21③「三重に流れ着く鯨たち〜漂着鯨類の調査・研究紹介〜」
三重大学生物資源学部
古山 歩 先生

イルカやクジラ(以下、鯨類)は、いろいろな理由で海岸に打ち上げられ、特に三重県は日本で2番目に多くの鯨類が漂着する場所とのこと。この漂着した鯨類から様々なことが分かることを教えていただきました。例えば、体長や、体重、性別、模様など外部情報から分かることや、実験機器を使って鯨類の筋肉から食べていた生物種を特定する方法を紹介していただきました。

また、コマッコウ、スナメリ、スジイルカ、シワハイルカの歯や骨格標本を持ってきていただき、参加した生徒は触れたり、持ち上げたりして、細部まで観察していました。

 

増渕先生、中束先生、古山先生、ご講演いただきありがとうございました!

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